自殺防止BLOG
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2006年8月2日(水)
自殺の記事
●「2000万円支払い和解 月100時間残業の新人自殺」 2006/07/31 22:19
栃木県の加工食品卸会社に入社約8カ月後に自殺した男性=当時(23)=の両親が、月100時間を超える時間外労働を放置し安全配慮を怠ったとして、勤務先に1億2000万円の損害賠償を求めた訴訟は31日、会社側が約2000万円を支払うことなどを条件に東京地裁で和解が成立した。
原告代理人の川人博弁護士によると、会社側は労働基準法36条に基づいて労使間で時間外の労働時間を決める「36協定」を超える残業があったことも認め、再発防止を約束した。 訴状によると、男性は2002年4月に入社。研修終了後の同年10月から営業マンとして働いたが、残業や休日出勤は月に100時間を超えた上、取引先とのトラブルやノルマ達成、社用車での交通事故などによるストレスからうつ病になり、同年12月に自殺した。(北海道新聞)
●「振り込め詐欺の被害男性が自殺、8人を逮捕」2006年7月28日
大阪府池田市の50歳代の男性が昨年11月、振り込め詐欺で数百万円の被害に遭った後、首をつって自殺していたことがわかった。大阪府警捜査2課は、男性の振込先の口座から、川崎市高津区の塗装工竹内針字被告(27)ら8人を割り出し、詐欺などの疑いで逮捕した。竹内被告らの背後に、大がかりな振り込め詐欺グループがあるとみて全容解明を進める。調べでは、竹内被告らは昨年9月中旬、他人名義の健康保険証を使って口座を開設し、キャッシュカードをだまし取った疑い。
男性はこの口座を含む4口座に金を振り込んでいたという。
府警によると、昨年11月1日、池田市内の公園で男性が首をつって死亡しているのが発見された後、男性の自宅に「債務者リストからデータを削除するために金が必要とだまされ、数百万円を振り込んだ」との内容の遺書が郵送され、詐欺被害が発覚。府警は、振込先の口座の入手経路などから、振り込め詐欺グループの特定を進めていた。(読売新聞)
●「阪神高速湾岸線で拳銃自殺か」2006年7月25日
25日午後3時25分ごろ、兵庫県尼崎市丸島町の阪神高速湾岸線で、非常駐車帯に止まった乗用車の中で、男性が死亡しているのをパトロール中の道路管理隊員が見つけた。拳銃を手に持ち、頭に傷があった。大阪府内の30代の男性とみられ、尼崎南署は拳銃自殺とみて調べている。調べでは、車内で銃弾1発が見つかった。争った様子はなく、ドアはロックされていた。(共同)
●「妻と長男を殺傷か=65歳夫、自殺図る-静岡」2006年08月01日
1日午前5時55分ごろ、静岡県浜松市上新屋町、会社員中村武史さん(28)から「父親が母親を殺した」と110番があった。浜松東署員が駆け付けたところ、1階居間に武史さんの母スヱ子さん(60)が倒れており、病院で死亡が確認された。武史さんも頭を殴られ軽傷。父親の文俊さん(65)が現場で、妻の殺害を認めたといい、同署は殺人容疑などで事情を聴く。調べによると、文俊さんは2階で寝ていた武史さんの頭を鉄亜鈴で殴った後、1階のかもいにロープを掛け首をつって自殺しようとしたが、武史さんがはさみでロープを切ったという。文俊さんはこれより先、ネクタイでスヱ子さんを絞殺したとみられる。ネクタイと鉄亜鈴はそれぞれ居間と2階に落ちていた。文俊さんは病気で入院中で、悩んでいる様子だったという。(時事通信社)
2006年8月3日(木)
自殺に関する記事
●「自殺予防教育を本格化 文科省、月内にも研究会」2006年08月03日
年間の自殺者が98年から8年連続で3万人を超えるなか、文部科学省は、児童・生徒の自殺を防ぐため、専門家による研究会を今月中にも設置することを決めた。今年度末をめどに課題と対策などをまとめ、学校での取り組みに生かす考えだ。これまで公立校に限って実施してきた自殺実態調査も、07年度からは私立、国立も対象に含める方針だ。 自殺対策を国や自治体の責務と規定した「自殺対策基本法」が6月に成立したこともあり、本格的に取り組む必要があると文科省が判断した。
研究会は、自殺問題を研究している精神科や臨床心理などの専門家や、中学、高校の教諭、学校カウンセラーら15人前後でつくる。小中高校生の自殺の特徴や傾向、自殺の予兆と思われるような行動などを分析し、教職員が見逃さずに対処するにはどうしたらいいかという調査・研究に取り組む見通し。
さらに、生徒・児童に対する自殺防止教育や、家庭との連携も検討課題にする予定だ。
文科省によると、04年度の公立の小中高校生の自殺者は計125人。一方、年度ではなく、暦年でまとめている警察庁の調査では、小中高校生の自殺者は04年、計284人にのぼる。文科省は約30年前から、児童・生徒の問題行動や生徒指導上の問題を把握する調査の一環として、自殺者数とその原因を調べてきたが、基本法の成立を受けて、より詳細な実態把握に乗り出すことにした。 文科省は「これまで自殺に焦点を絞った教育はしてこなかった。研究会での成果を学校現場に伝え、児童・生徒の自殺防止に役立てたい」と話している。
「青少年の自殺予防対策」について調べたことがある大分県立看護科学大の影山隆之教授(精神保健学)によると、一部の県を除き、学校で「自殺予防」の教育に取り組んでいる例は極めて少ないという。
●「山手線目黒駅で飛び込み、2万4000人に影響」2006年07月31日
30日午後1時30分ごろ、東京都品川区上大崎2のJR山手線目黒駅で、港区の主婦(42)がホームから線路に飛び込み、外回りの電車(11両編成)にはねられ、即死した。警視庁大崎署では、遺書があったことなどから自殺とみている。同線と京浜東北線計23本が最大47分遅れ、約2万4000人に影響が出た。(読売新聞社)
●「生命のメッセージ展」2006年8月1日
犯罪、交通事故の被害者や遺族のメッセージを紹介し、命の尊さを伝える「生命(いのち)のメッセージ展」が十八日から三日間、宇都宮市の県総合文化センターで開かれる。主催者の実行委と「被害者支援センターとちぎ」は、同展の運営ボランティアを募集している。 (大杉はるか)
同展では犯罪、事故、いじめによる自殺などにより命を失った人の等身大の人型百十九人分を展示。このうち九人が県内での被害者。事件、事故の概要とともに、被害者の名前や写真、遺族のメッセージも合わせて紹介する。二〇〇一年に東京で初めて開催されてから全国をめぐり、三十六回目。県内での開催は四年ぶり二回目。
開幕は十八日午後一時。同三時から、〇一年に殺害された鹿沼市環境対策部参事小佐々守さんの妻洌子さんが遺族の思いを話す。十九日は午前九時開場。午後三時から、飲酒運転の車にはねられ、小学一年の長女を失った大崎昌幸・礼子さん(岩手県)が講演。二十日は午前十時半から、いじめによる自殺で中学生の一人娘を亡くした小森美登里さん(神奈川県)が講演する。入場無料。
飲酒運転のトラックに衝突される事故で長女・由佳さん=当時(19)=を亡くし、現在は支援センターの事務局長を務める和気みち子さんは「遺族になると二度とやめることはできない。少しでも思いを分かってもらい、事故や事件の犠牲者が減らせればと思う」と話した。ボランティアなどに関する問い合わせは、被害者支援センターとちぎ=電028(623)6600=へ。(東京新聞)
2006年8月3日(木)
なぜ日本は「自殺大国」なのか?
6月1日に発表された警察庁のまとめによりますと、昨年の自殺者は32552人で、自殺の動機は、健康(46%)、経済・生活(24%)、家庭(9%)、勤務(6%)、男女(2%)問題の順でした。今回は、自殺の現状と、その背後にある心の病気の深刻さについて、お話したいと思います。
日本は自殺大国
日本の自殺者数は今年で8年連続3万人超と報告されました。これは交通事故による死亡者数をも上回っています。
人口10万人あたりの自殺者で表される「自殺率」は驚くべきことに25.5。これはアメリカの2倍以上、世界でも、旧ソ連諸国と共にトップレベルの数字で、日本が自殺大国と言われる理由にもなっています。
高い自殺率の背景には、バブル崩壊後の日本社会が急激な変容があります。年功序列型の終身雇用の崩壊や成果主義から、勝ち組・負け組といった言葉で表されるストレスの強い社会への移行もあるのではないでしょうか。旧ソ連諸国の高自殺率も共産主義が崩壊し、競争主義の市場社会へ移行していく中で、国民が不安定な社会から非常に大きなストレスを受けている為だと思われます。
自ら命を絶たれた人は、このようなストレス社会で、何らかの困難な問題に直面されていたと思います。自殺された時点において、大部分の人は心の健康を損なって、心の病気、特に、うつ病の状態になっていると言われています。
うつ病になると生じやすい、死にたい気持ち
うつ病は最もありふれた心の病気の1つで、一生のうち、うつ病にかかる人は14人に1人とも言われています。うつ病になると、気分の落ち込みと共に以下のような症状が出現します。
・ 今まで楽しめていたことが楽しめなくなる
・ 何をするにも億劫になる
・ 疲れやすい
・ イライラしやすい
・ 集中力が低下する
・ 自責の念が強くなる
・ 食欲、睡眠に変調が生じる
人生を楽しめなくなり、自分が価値のない存在で、周りの人に迷惑をかけているといった考えで頭がいっぱいになると、死ぬことが苦しみから逃れる為の解決策に見えやすくなります。これは決して、健全な心で生みだされる考えではありません。うつ病では、脳内の神経伝達物質であるセロトニンの働きに異常が生じるので、自殺願望を生み出してしまうのです。
自殺のリスク・ファクター
自殺のリスク・ファクターには、以下のようなものがあります。
・ 過去の自殺企図
過去に自殺を企てたことがある場合は、特に注意が必要です。自殺者の20%前後に自殺未遂歴があると言われています。
・ 年齢
年齢が高くなるほど、自殺のリスクが高くなります。昨年は、60歳以上(33%)、50歳代(23%)、40歳代(15%)となっていて、40歳以上の中高年の方が、全自殺者の約7割となっています。
・ 男性
男性は女性の2倍以上、自殺のリスクがあります。昨年は自殺者の72%が男性でした。
・ 心の病気
心の病気の中では、うつ病が最も自殺につながりやすいのですが、統合失調症やアルコール依存症などの他の病気でも、自殺のリスクは高まります。このような状態のときには、自殺の可能性がある事を決して忘れてはなりません。
・ 失業、退職
経済・生活上の大きな変化は、心に強いストレスとなり、うつ病のきっかけになりやすいです。
・ 健康状態が不良
悪性腫瘍、腎臓透析、肝硬変など、体の自由を制限し、苦痛を伴いやすい慢性疾患では、うつの状態になりやすいので、自殺のリスクも高まります。
・ 社会的に孤立
一人暮らしで、頼れる人がいないといった状況は、心の健康に良くない状態にもなります。
・ 配偶者との別れ
特に、配偶者が亡くなられた時は、心が大きなダメージを受け、うつの状態になりやすく、自殺のリスクにつながりがちです。
自殺の前兆
自殺には多くの場合、前兆があります。
以下のような自殺の前兆は、是非、見逃さないようにしたいものです。
・ 突然の様子の変化
ひどくイライラしていたり落ち込んでいたりした人が、急に回復したように見えるときは危険です。もう死のうと決心したことで、今まで苦しんでいた肩の荷を放り出して、リラックスした状態かもしれません。また、今まで、家族のことをあまり構わない人が急にやさしく気にかけるようになったり、身辺整理している様子がある時も、自殺の前兆が考えられます。
・ 死にたいと口にする
「生きていても仕方がない」「もう死にたい」などと自殺をほのめかす言葉は、決して、軽く見てはいけません。自殺者の半数近くが、死の前に、死にたいと口にしています。もしもうつ病なら、症状がかなり進んでいます。すぐに精神科(神経科)を受診すべきだと思います。
「自殺大国」といわれるほどうつ病患者の多い日本。高い自殺者数は社会の悲劇としか言いようがありません。今の時点で自殺を防ぐには、多くの自殺の背景にある、うつ病を早期に発見し、治療を受けることが大切だと思います。みなさまも、どうか、うつ病を軽く見ないで下さい。
ガイド:中嶋 泰憲氏より
精神科医。慶応大学卒業後、カリフォルニア大学留学。現在、精神病院勤務。
2006年8月4日(金)
自殺に関する記事
●「飛び降り自殺?東名高速に主婦の遺体」2006年08月03日
3日午前0時半ごろ、静岡県富士市今泉の東名高速道路上り線で、車にひかれたとみられる女性の遺体がみつかった。
県警高速隊の調べによると、遺体は同市内の主婦(33)で、道路の上に架かる橋(高さ約9メートル)にサンダルがあったことなどから、飛び降り自殺を図った後、車にひかれたとみられ、高速隊がひいた車の特定を進めている。
遺体収容や実況見分のため、同上り線の富士―沼津インターチェンジ間が約5時間半、通行止めになった。(読売新聞社)
●「自閉症に無配慮で自殺」2006年08月03日
自閉症と知的障害を抱え働いていた男性=当時(46)=が自殺したのは、会社が上司らに障害を周知せず、十分な配慮を怠ったことが原因として、母親の小林美智子さん(73)=埼玉県越谷市=が3日、ヤマト運輸の関連会社「ヤマトロジスティクス」(東京)に6500万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。小林さんは「障害への配慮がなく、いじめのようなことがあった」などと訴えている。(共同通信)
●「自殺予防教育を本格化 文科省、月内にも研究会」2006年08月03日
年間の自殺者が98年から8年連続で3万人を超えるなか、文部科学省は、児童・生徒の自殺を防ぐため、専門家による研究会を今月中にも設置することを決めた。今年度末をめどに課題と対策などをまとめ、学校での取り組みに生かす考えだ。これまで公立校に限って実施してきた自殺実態調査も、07年度からは私立、国立も対象に含める方針だ。 自殺対策を国や自治体の責務と規定した「自殺対策基本法」が6月に成立したこともあり、本格的に取り組む必要があると文科省が判断した。
研究会は、自殺問題を研究している精神科や臨床心理などの専門家や、中学、高校の教諭、学校カウンセラーら15人前後でつくる。小中高校生の自殺の特徴や傾向、自殺の予兆と思われるような行動などを分析し、教職員が見逃さずに対処するにはどうしたらいいかという調査・研究に取り組む見通し。
さらに、生徒・児童に対する自殺防止教育や、家庭との連携も検討課題にする予定だ。
文科省によると、04年度の公立の小中高校生の自殺者は計125人。一方、年度ではなく、暦年でまとめている警察庁の調査では、小中高校生の自殺者は04年、計284人にのぼる。文科省は約30年前から、児童・生徒の問題行動や生徒指導上の問題を把握する調査の一環として、自殺者数とその原因を調べてきたが、基本法の成立を受けて、より詳細な実態把握に乗り出すことにした。
文科省は「これまで自殺に焦点を絞った教育はしてこなかった。研究会での成果を学校現場に伝え、児童・生徒の自殺防止に役立てたい」と話している。
「青少年の自殺予防対策」について調べたことがある大分県立看護科学大の影山隆之教授(精神保健学)によると、一部の県を除き、学校で「自殺予防」の教育に取り組んでいる例は極めて少ないという。(asahi.com)
●「<殺人容疑>交際女性を絞殺、19歳少年逮捕 岡山」2006年08月03日
交際女性の首を絞め殺害したとして岡山県警は3日、岡山市の無職少年(19)を殺人容疑で逮捕した。少年は手首を切って自殺を図ったが命に別条はなく、県警が動機などを追及している。調べでは、少年は2日午後8時半ごろ、同市の山中で、交際していた同市の無職、影山美保子さん(26)の首を両手で絞め殺害した疑い。(毎日新聞)
2006年8月5日(土)
自殺に関する記事
●「事件・事故:境港の境水道大橋から男性が飛び降り /鳥取」2006年8月4日
3日午前1時40分ごろ、境水道大橋(境港市昭和町―松江市美保関町)を車で通りかかった男性が境港署を訪れ、橋中央付近に乗用車が停車しフェンスそばに脚立があった、と通報した。車を所有する境港市内の男性(71)が行方不明になっており、同署などは飛び降りたと見て海中を捜索したが、見つからなかった。自宅に「疲れた」という内容のメモがあり、自殺と見られる。(同署調べ)(毎日新聞)
●「<復元住居全焼>焼け跡から女性の遺体 千葉の国指定史跡で」2006年8月4日
4日午後5時半ごろ、千葉市若葉区桜木町の国指定史跡「加曽利貝塚」で、復元された竪穴式住居(高さ約5メートル、直径5メートル)から出火、隣接の復元住居とともに2棟が全焼した。焼け跡から女性の遺体が見つかり、県警千葉東署が身元を確認している。「人が住居の中に入って、すぐに火がついた」との目撃証言があるため、同署は事故か自殺とみて調べている。
加曽利貝塚は縄文中期と後期(3000〜4500年前)のもので、面積は約13万平方メートル。86年に全域が国指定史跡になった。【山本太一】(毎日新聞)
●「無理心中か、母子3人死亡=マンションから飛び降り−大阪」2006年8月5日
5日午前4時5分ごろ、大阪市淀川区西宮原のマンション敷地内で、女性が倒れているのを新聞配達員が見つけ、近くの交番に届け出た。府警淀川署員が駆け付けたところ、女性の近くに女児と男の赤ちゃんも倒れ、既に死亡していた。
調べによると、女性は大阪府羽曳野市に住む主婦(37)で、このマンションに母親が住んでいた。一緒に倒れていたのは長女(3つ)と生後1カ月の長男だった。
女性は金銭面などで悩んでいたといい、同署は、女性が母親宅のベランダから子供と一緒に飛び降り自殺したとみて調べている。遺書などはなかったという。(時事通信)
●「37歳母親、乳幼児2人を連れ10階から飛び降り」2006年8月5日
5日午前4時10分ごろ、大阪市淀川区西宮原のマンション駐輪場で、女性が倒れているのを通行人が見つけた。淀川署員が駆けつけたところ、女性と男女の乳幼児2人が頭から血を流して死んでいた。マンション10階に女性の実家があり、3人は大阪府羽曳野市内の主婦(37)と長女(3)、生後約1か月の長男と判明。同署は、主婦が夫婦関係や育児などに悩み、10階ベランダから子ども2人と、飛び降り自殺を図ったとみている。
調べなどによると、主婦は長女と一緒に実家のマンションに帰省し、先月12日に長男を出産した。8月3日に子ども2人を連れて家出し、4日に福井県内の岸壁付近でうろついているのを自殺防止のボランティアに呼び止められ、同県警に保護されていた。母親らと5日未明に実家に戻ったばかりだった。(読売新聞)
●「長男が放火し自殺と断定名古屋」2006年08月04日
名古屋市守山区で土木業大沢和夫さん(63)の事務所兼住宅が全焼し、焼け跡から大沢さんの妻幸子さん(61)と無職の長男(34)の遺体が見つかった火災で、愛知県警は4日、長男が放火した後に自殺し、母親が巻き添えになったと断定。県警は、長男が「死にたい」と周囲に訴えていたことや長男の首にあった内出血のあとが、自分で首をつってできる傷としても矛盾なく長男が自殺を図ったと結論付けた。(共同通信社)
2006年8月5日(土)
これまでの芸能人の自殺(韓国)
●イ・ウンジュの自殺を振り返る
芸能人の自殺は本人の周りだけでなく、その芸能人に憧れた大勢の人に衝撃を与えるという意味から、大きな社会的波紋を広げる。
特に、あいにく、そのほとんどが人気絶頂の状態で突然の自殺という極端な方法を選ぶため、単純な事件以上の意味を持つ。
イ・ウンジュも昨年、『火の鳥』と『朱紅文字』でドラマと映画、両方から注目を集めていた最中に自殺したことから、芸能界関係者らは当惑を隠せない様子だ。
このような人気をもとに、最近CM契約も相次ぐなど、人気を集めていた。
イ・ウンジュに先立ち、1996年1月には2人の人気歌手が自殺している。アイドルスターのソ・ジウォンが1月1日、薬物服用で自殺した。数日後の1月 6日には、キム・グァンソクが自宅で首をつって死亡した。
また、1995年11月には人気デュオ「DEUX」のメンバー、キム・ソンジェが薬物服用で死亡した。キム・ソンジェの場合、自殺か他殺かをめぐり攻防が繰り広げられたが、結局自殺で事件が終了した。 (チョソン・ドットコム)
2006年8月8日(火)
自殺に関する記事
●「兵庫県庁で県職員自殺か」2006/08/05
五日午前八時十分ごろ、神戸市中央区下山手通四、兵庫県庁二号館地下一階の部屋で、管財課の男性技術吏員(38)=同市北区=があおむけに倒れて死んでいるのを、出勤してきた同僚(57)が見つけ一一〇番した。
生田署の調べでは、技術吏員は、タイマーで時間がくれば電流が流れるようにセットした電気コードを左胸など二カ所にテープで張り付け、感電死していた。男性は、庁内の電気設備の管理を担当し、宿直勤務中だった。家族に人間関係の悩みを漏らしていたといい、同署は自殺を図ったのではないかとみている。(神戸新聞)
●「鉄道事故:飛び込み2件、男女2人死亡−−JR /徳島」2006/08/07
県内で6日、2件の列車死亡事故があった。いずれも飛び込み自殺とみられ、乗客、乗員にけがはなかった。JR四国によると、2件の事故で特急4本、普通列車12本が運休。特急8本、普通列車17本が最大で1時間50分遅れ、約1880人に影響が出た。午前7時15分ごろ、吉野川市鴨島町西麻植のJR徳島線西麻植駅で、徳島発阿波池田行き下り特急「剣山1号」(2両編成、乗客12人)に女性がはねられ、即死した。吉野川署によると、ホーム西端に立っていた女性が、通過中の列車前方に飛び込んだという。女性は10代前半から20代前半で緑色のTシャツとジーンズ生地のスカートを着ていた。また、午後2時45分ごろには、徳島市佐古2のJR高徳線佐古駅で高松発徳島行き下り特急「うずしお13号」(3両編成、乗客26人)に男性がはねられ、死亡した。徳島西署によると、男性は佐古駅のホーム中央付近でおり、列車がホームに入ってくると突然線路に飛び降りたという。【向畑泰司】
●「<髄液漏れ>子供の症例次々明らかに 「苦しさ分かって」 」2006/08/07
激しい頭痛などを伴う「脳脊髄(せきずい)液減少症」のため、勉強やスポーツができない小中高校生の存在が次々と明らかになっている。症状のひどさや将来への不安、教師らに理解されない絶望感……。「自殺を考えた」と話す子どももおり、事態は深刻だ。ある母親は先月、厚生労働省と文部科学省の担当者に面談し、髄液漏れの子どもたちへの支援を訴えたが、国の対策はまだ本格化していない。【渡辺暖】
静岡県の中学2年の女子生徒(14)は昨年夏、車の後部座席にいて追突事故に遭った。吐き気などだけでなく、やがて記憶力に著しい障害が出た。家族や友人のことが分からなくなり、特に漢字は全く読めなくなった。
3カ月後に高次脳機能障害、さらに2カ月後に髄液漏れと診断された。漏出を止める手術を2回受け表情に生気が戻ってきたものの、事故前にはほど遠い。母親(38)は「直後に診察した医師は『検査しても異常はない。若いからすぐ治る』と言った。もっと早く髄液漏れの治療を受けていたら……」と悔やむ。
大分県の通信制高校2年の女子生徒(16)は、中学2年の時、授業中に同級生がけったバレーボールを側頭部に受けた。激しい頭痛や耳鳴り、不眠などが続き、欠席日数は中2で31日、中3で66日に上った。登校しても保健室にいることが多く、「心の病」とされて1カ月以上入院した。「悪霊のせいだ」と周囲に言われたこともあったという。髄液漏れと診断されたのは卒業式のころだ。
生徒は「苦しさを周囲に分かってもらえず、何度も自殺を考えた」と言う。地元自治体は「ボール事故と発症の因果関係はない」と主張、生徒側と法廷で対立している。
事故が原因でなく、突然発症することもある。兵庫県の高校3年の男子生徒(18)は中1の4月、首に激痛が走った。以来、ふらついてまともに歩けず、会話する気力もなくなり、3年間苦しんだ。「やる気がないなら出ていけ」と怒る教師もいた。母親(44)といくつもの医療機関を回り、「自分は親に迷惑をかけるだけの存在だ」と考えていたという。
髄液漏れの治療を受け、今はジョギングするほど回復した。中学の同級生と会うと、普通に歩く姿に驚かれるという。
◇転倒や出産など日常生活の中で頻繁に起こる可能性
学校現場にも広がる髄液漏れ。この症状に詳しい国際医療福祉大付属熱海病院の篠永正道医師と山王病院の美馬達夫医師によると、両医師だけでも18歳以下の子ども約30人の治療にあたった経験を持つという。
従来、髄液の漏出は珍しい病気と考えられていた。しかし、数年前から「スポーツ時の患者は非常に多い」と指摘されるようになった。篠永医師らは「親や教師が髄液漏れを知らないため、長期間、別の病気と誤解されていた子どもが少なくない」と話す。子どもの患者の実態は明らかになっていない。
こうした実態について、文部科学省スポーツ・青少年局の担当官は「髄液漏れが学校生活に支障をきたすものだと聞いており、重大な関心を持っている」と話している。
だが、現状は、関係する学会が研究の必要性を認め始めた段階にすぎない。国は今後、治療経験が豊富な医師や関係学会と連携し、診断基準の確立や症例情報の共有化などを急ぐ必要がある。【渡辺暖】(毎日新聞)
●「JR蕨駅で男性飛び込み死亡、京浜東北線14本運休」
8日午前8時10分ごろ、埼玉県蕨市中央、JR京浜東北線蕨駅のホームで、男性が線路に飛び込み、入ってきた大宮発鶴見行き普通電車(10両編成)にはねられて即死した。蕨署は自殺とみて、男性の身元を調べている。
JR東日本大宮支社によると、この事故で同線は計14本が運休、計30本で最大1時間7分の遅れが出て、約6万4000人に影響した。(読売新聞)
●「自殺のGDP損失は1兆円=国立人口問題研が推計」2006年8月6日
自殺による昨年1年間の日本の国内総生産(GDP)の損失額が、推計で約1兆円に上ることが、厚生労働省の自殺防止対策事業として、国立社会保障・人口問題研究所がまとめた「自殺による社会・経済へのマクロ的な影響調査」で明らかになった。自殺者が急増した1998年以前より損失額は4割以上増えており、自殺者数が今後横ばいで推移しても損失額は今年中には1兆円を突破し、2005年には1兆2千億円を超すと予測されている。厚労省や警察庁が発表している自殺に関する統計資料によると、自殺による死亡者数は1998年に約30%以上急増して3万人を突破した後、高止まりの状態が続いている。同年以降はほぼ横ばいで自殺者数は5年連続で3万人を超えている。特に不況による倒産や失業などの影響から、世帯主であり経済の担い手でもある中高年の男性勤労者の自殺率が増加傾向にある。
調査は同研究所の金子能宏・社会保障応用分析研究部第一室長らの研究グループが実施した。勤労者が自殺した場合の社会的な逸失利益を明確にする研究はこれまで国内でほとんど例がなかった。
金子室長らは特に近年、中高年男性の自殺が増えている点に着目し、自殺防止対策の有効性を明らかにする狙いから調査を行った。
◇自殺急増で損失4割増
調査はまず、自殺により失われた個人レベルの逸失利益を算出した。自殺者が平均寿命まで生きた場合に得られた勤労所得や老齢年金所得、遺族年金などの総損失額を計算。これに労働者と自営業者別の自殺者を掛け合わせた上で合計し、社会全体の損失額を出した。近年は大学進学率が高い水準にあるため、24歳以下は対象者から除外。
またパートタイム労働者は社会保険が適用されず、年金額の推計が困難なので対象から外した。計算の結果、社会全体の逸失利益は、95年から97年までの平均値で1兆7820億円だったのに対し、自殺が急増した98年から2000年までの平均では2兆5480億円に達した。
社会全体の所得が失われれば、その所得から派生する消費が失われ、GDPの増加も失われることになる。同調査では、日本のマクロ経済の動向を方程式体系で表して推計する「マクロ計量経済モデル」を利用して、自殺によるGDP損失額を計算する方法を採った。
調査ではまず、内閣府経済社会総合研究所が公表している「短期日本経済マクロ計量モデル」を用いて計算。その結果、GDPの損失額は、自殺者が急増する前の3年間の平均で9140億円だったのに対し、98年以降の3年間の平均では約1兆3110億円と、4割以上も増加した。98年の自殺者増加により、それ以前と比べて毎年約4千億円のGDPが失われたことになる。(時事通信社社会部 武内佳晴)
2006年8月12日(土)
自殺に関する記事
●男性練炭自殺:市民団体要求の特別監査 県、秋田市へ「実施せず」2006年8月9日
生活保護申請を却下された秋田市の男性(37)が抗議の自殺を図ったとされる問題で、県は7日、市民団体「県生活と健康を守る会連合会」(鈴木正和会長)が求めた秋田市への特別監査を実施しないことを決めた。市への聞き取り調査の結果、県が「保護申請の事務手続きは適正だった」と判断したため。
県福祉政策課は「特別監査は事務執行にミスがあった場合などに実施する。今回はそれに該当しない」と説明している。【馬場直子】(毎日新聞)
●林道に男女3遺体=外傷なく、心中か?−三重 2006年8月10日
9日午後5時35分ごろ、三重県亀山市関町越川の林道で、乗用車の中などに3人の遺体があるのを通行人が見つけ、近くに住む男性を通じて亀山署に通報した。遺体に目立った外傷が無いことなどから、亀山署は自殺か心中の可能性が高いとみて調べている。
調べでは、3人は大人の男性2人と女性1人。男女2人は乗用車内に、もう1人の男性は車の左前側にもたれ掛かって倒れている状態で見つかった。死後10日程度たっているとみられる。遺書は見つかっていないという。(時事通信)
●<1等海曹>海自聞き取り調査後自殺 2006年8月10日
無届けで中国・上海などに渡航したとして、海上自衛隊佐世保地方総監部から事情聴取を受けていた1等海曹(42)が10日早朝、長崎県の佐世保港に停泊中の護衛艦「あさゆき」艦内の倉庫で首をつって死亡しているのを同僚が見つけた。自殺とみられるが、遺書は見つかっていないという。
防衛庁によると、自殺した1等海曹は99年12月〜06年2月、上海や韓国などへ無断渡航を繰り返していた。
同総監部では隊員の無断渡航の実態と情報漏えいの有無について調査を進めている。自殺した1等海曹は上海などに無断渡航していることが明らかとなり、数日前から聞き取り調査を行っていた。
海上自衛隊では、上対馬警備所(長崎県対馬市)に勤務していた別の1等海曹(45)が無届けで上海に渡航を繰り返し停職10日の懲戒処分を受けている。同1等海曹については、04年5月に自殺に追い込まれた在上海日本総領事館員が交際していた中国人女性と知り合ったカラオケ店で、別の女性から接待を受けるなどしていたことや、内部情報を自宅に持ち出していたことが判明し、警察当局が女性との交際の実態などについて捜査を進めている。(毎日新聞)
●警察官が飛び降り 兵庫のマンション 2006年8月10日
九日午後十時すぎ、神戸市兵庫区西出町一の路上で、男性が血を流してうつぶせで倒れているのを通りかかった女性が見つけ一一〇番。男性は全身を強く打っており、搬送先の病院で死亡した。
兵庫署の調べによると、男性は甲子園署地域四課の巡査(21)。倒れていた近くには十四階建てのマンションがあり、巡査は私服で、この日は有給休暇を取っていた。
同署は現場の状況から、巡査がマンションから飛び降りたとみて調べている。(神戸新聞ニュース)
●自殺率10年連続全国上位 昨年ワースト5 自殺防止へ官民連携 2006年8月11日
宮崎県内の人口10万人当たりの自殺者数「自殺率」が昨年全国ワースト5、しかも10年連続で全国上位となったことを受け、官民が連携し自殺予防策を提言する「県自殺対策協議会」(会長・石田康宮崎大医学部教授)が設立された。自殺に関する対策協の設置は県内で初めて。自殺に関する知識の普及啓発や、相談支援体制の構築を目指す。
県内の自殺者数は、昨年353人(全国計3万539人)。自殺死亡率は30・6人の全国5位で、1996年から10年間、ワースト3―7を推移している。
原因は、男性が経済・生活問題が3割と最多、女性は精神障害などの健康問題が半数を占める。職業別では、男女ともに無職が最も多い。
対策協は、行政の自殺対策を責務とした国の自殺対策基本法を踏まえたもので、県医師会や連合宮崎、民間団体の代表など18人で構成。幅広い分野から原因を探り、予防対策をまとめる。
9日の初会合では、県が昨年度、自殺率が最も高い西諸県地域の約2500人に実施した「こころの健康調査」を報告。自殺と関連が深いうつ病の症状があっても「恥ずかしさ」などから、医療機関を受診しない人が男女とも約2割いたことを明らかにした。
委員からは「評価制度の導入で職場の人間関係が希薄になり、うつ病患者が増加した」「健康診断にメンタルヘルス(精神衛生)を取り入れては」などの意見が出された。県は9月以降、西諸県地域をモデル地区に、自殺の恐れがある人の早期発見や自死遺族へのカウンセリングの実施、「いのちの電話」開設を支援する。会長の石田教授は「企業や役所間で自殺防止への温度差がある。偏見をなくし、医療分野だけでなく地域で防ぐ取り組みが必要」と話した。(西日本新聞)
●韓国 高齢者層の自殺最も多く 2006.08.08
昨年、1日平均約13人の高齢者が自殺した。高齢者はもはや最もたくさん自殺する年齢層になった。
野党ハンナラ党・安明玉(アン・ミョンオク)議員は8日、警察庁が提出した「2001〜1005・自殺の現況」を公開した。それによると、同期間中(5年)に61歳以上高齢者の自殺が全体自殺者の28.6%(1万8793人)にのぼり、最も多かった。最もたくさん自殺する年齢層だった中年(41〜50歳)の自殺者数(1万5848人)を上回るもの。
61歳以上高齢者の自殺は、01年までも2329人で、中年層(3099人)より少なかった。昨年は高齢者層の自殺者数が4706人にのぼり、中年層(3145人)よりはるかに多くなった。昨年と5年前(01年)を比べてみると、全体自殺者数は14.1%増になったのに、61歳以上高齢者層の自殺者は102%も急増している。
5年間の自殺を動機別に分析してみると、えん世・悲観(44%)と病苦(24.4%)が多かった。貧困(4.9%)、事業の失敗(3.1%)など経済的要因も少なくなかった。安明玉議員は「急速に高齢化が進み、貧苦・孤独苦・無為苦・病苦という、いわゆる高齢者の四苦が深刻化している」と指摘した。しかし、韓国の会社員の半分くらいが、老後にきちんと備えられずにいることが分かった。
大韓商工会議所は8日、ソウル地域の会社員1000人を対象に調べた「会社員の老後対策の実態」を発表した。回答者らは「老後資金を用意できずにいる」(42.4%)または「考えてみたことがない」(2.5%)とした。こうした答弁は14カ月前に行なった同じ調査のときより、むしろ9.5%が増えたもの。 車鎮庸(チャ・ジンヨン)記者
●精神科医の介入で自殺予防 2006年08月11日
大学病院の救命救急センターに精神科医を常勤配置することによって、自殺未遂で救急搬送された患者の再自殺を予防できる可能性が、都内で開かれた第3回日本うつ病学会で、河西千秋氏(横浜市立大学精神医学)から報告された。自殺企図の既往は、その後の自殺の最大危険因子とも言われており、精神科医の介入が自殺を予防できるのではないかと取り組みが進められてきた。今後、河西氏らはかかりつけ医、精神科クリニックなど、地域との連携を深めながら地域全体の包括的なサポートシステム確立を目指したい考えだ。
わが国では1998年には自殺者数が30%以上も激増して3万2000人を超えた。それ以降、毎年3万人を超え、改善される兆しは見られていない。日本の自殺率は先進国の中でも最悪水準で、様々な対策が取られているところだ。こうした中、河西氏らは2003年から横浜市立大学精神医学教室、高度救命救急センターの密接な連携による自殺予防活動に取り組んできた。救命救急センターで取り組む理由に、自殺企図者の多くが救命救急センターを受療することが挙げられる。自殺未遂の既往は、自殺の最大の危険因子と考えられており、それだけに救命救急センターを拠点にした自殺予防活動は、実効的な自殺予防につながると期待されている。
実際、自殺企図者の約45%に自殺企図歴があるとされ、自殺企図を含む自傷行為を行った人の0.5〜2%が1年後に自殺し、9年後には5%が自殺に至ることが報告されており、最終的には自殺未遂者の5〜10%が自殺に至ると言われている。米国の研究では、1人の自殺に対して10〜18倍の自殺未遂者が存在していることが分かっている。
横浜市立大学病院でも、救命救急センターに搬送される患者の15〜20%以上が自殺企図者とされ、年間200〜230人に上る。河西氏らは、大都市圏の自殺に関する調査・予防研究が不足していることなどから、大学病院における自殺予防活動を開始した。
同院では、2000年から救命救急センターが稼働したが、年間100人を超える救急患者が精神科を併診する実態が見られ、社会的にも自殺問題は深刻化する一方であった。そこで02年から自殺予防研究チームが立ち上げられ、03年には自殺未遂患者の継続調査がスタートした。このなかでは精神科治療が導入され、05年には救命救急センターに精神科医が常勤配置されることになった。
救命救急センターに自殺企図者が搬送され、蘇生・回復した人(自殺未遂者)に関しては、精神科医が危機介入を実施。精神医学的な評価、診断を行った上で、治療を導入している。また心理社会学的な評価も合わせて行い、生活状況の改善に向けたケースマネジメントも行い、退院、転院の運びとなる。河西氏は、精神科医の常勤によって、自殺未遂者に直接アプローチできると指摘。それにより直接の介入や調査、アセスメントが可能となるため、効果的な対策を考案し、実施できるメリットがあるとしている。
実際、同院に搬送された50〜60代の自殺企図者の80%以上が精神疾患を罹患しており、そのうち46%が気分障害(うつ病など)、11%が統合失調症、9%が適応障害などであった。しかも、特にこの年代の男性は、確実に自殺に至る傾向が強いという。この成績から、河西氏は「(自殺予防には)うつ病対策だけでは不十分」と述べた。一方、自殺企図者の動機についてみると、病気・身体問題が最も多く22%だったが、その他にも家庭問題、対人関係、金銭問題など、83%の人が様々な動機を持っていることが分かった。先行研究によると、約90%の人が精神疾患を持った状態で自殺をしているが、同時に様々な悩みを抱えている実態も明らかになっている。
精神科医が救命救急センターに配置されたことで、このような複雑な背景を持つ自殺企図者への対応が的確かつ迅速になったという。
厚生労働省と精神・神経科学振興財団でも「自殺防止対策戦略研究」をスタートさせた。研究は、地域介入研究と救急介入研究の2つのプロジェクトから成り立っている。特に救急介入研究(ACTION-J)では、自殺企図が自殺既遂に関して最大の危険因子であることから、救命救急センターを受診する自殺企図者を対象に精神医学的評価を行い、有効な対策を打ち出していくことにしている。
ACTION-J研究班では、複合的なケースマネジメントを行い、さらに地域の医療システムと連携した包括的なサポートシステムの確立を目指していく考えで、河西氏も「救命救急センターと地域の相互関係を強化することで、精神科クリニック、かかりつけ医など地域が自殺企図者や家族を中心にサポートしていくシステムに近づけていきたい」と意欲を語った。(薬事日報)
● 自殺未遂のケガを労災が補償する可能性 2006年08月11日
勤務中に腰を痛めた結果、慢性の腰痛に悩まされていた従業員が、情緒不安とうつ病に陥り、自殺を計った。エンプロイメント・ローによると、この従業員の弁護士は、自殺未遂のケガの治療費も労働災害保険が補償すべきだと法廷で主張した。ワイオミング州の労災認定委員会はこの議論を却下したが、州最高裁は、勤務中のケガのせいでかかったうつ病が自殺未遂の直接の原因だとして、この主張を支持した。(ブリアリー v. ワイオミング州,No.01-166)
アドバイス:
労災保険の補償規定は州によって大きく異なる。この判決はワイオミング州でのみ有効だが、他州の労災認可委員会が同種の判決を下さないとは断言できない。つまり、労災補償対象となる勤務中のケガが原因で、精神病にかかった場合は、その治療費も労災の対象となり得るわけだ。この種の訴訟を避けるためには、仕事とは無関係な要因(例:経済的問題、対人関係の問題、極度の心理的ストレス)が理由で精神病にかかったと証明する必要がある。労災訴訟に発展しそうな状況を監視する際、物理的なケガだけでなく、その精神的影響にも注意を払い、必要があればカウンセリングを勧めるのが賢明だ。(Front Line)
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